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自己持分を売却する方法

共有持分を現金化する方法として最も簡単な方法は,自身が持っている共有持分を売却する方法です。共有不動産全体の売却には,共有者全員の同意が必要となりますが,持分のみの売却であれば,他の共有者の同意がなくても単独で行なうことができます。

共有持分の売却手続き

共有持分(自己持分)を売却手続きには、①話し合いにより持分を売却する方法、②共有物分割請求訴訟によって強制的に売却する方法の2つがあります。

話し合いにより特定の共有者へ自己持分を売却する方法

自己の持分について他の共有者に売却する方法です。売却価格に合意が得られ、支払いを受けられる場合に実現可能です。売却価格について折り合いがつかず、合意が得られない場合等は共有物分割請求訴訟の手続きを取る必要があります。

共有物分割請求訴訟によって強制的に売却する方法

共有物分割請求訴訟では、裁判所の判決によって共有物分割を行うことになるため、強制的に売却可能になります。共有物分割請求訴訟を提起して共有持分を売却する方法には次の3つがあります。

現物分割によって単独所有とし、売却する方法

土地の場合、分筆によって単独所有にし、売却することが可能になります。ただし、建物の場合、通常は現物分割できないことになります。

換価分割(代金分割)によって共有不動産を一括売却する方法

共有不動産を一括売却し、売却代金を持分に応じて分配する方法です。任意売却と競売の2種類あります。

代償分割(価格賠償)によって特定の共有者へ売却する方法

他の共有者に持分を買い取ってもらう方法として、代償分割(価格賠償)があります。

持分の売却先

理論的には共有持分を外部の第三者に売却することも可能ですが、共有持分だけ保有しても物件を自由にできないため、買う意味はほとんどありません。そのため、実際には他の共有者への売却を検討することになります。

他の共有者に買い取ってもらう場合には,買取価格の交渉が特に重要になります。

>>>持分売却価額の算定方法はこちら

ただし、共有持分のみの買取りを行なっている不動産会社もあります。

持分売却のメリット・デメリット

持分の売却による現金化のメリット・デメリットは,以下のとおりです。

メリット

他の共有者の同意なく,迅速に現金化ができます。

デメリット

持分権を売っても共有状態が解消されるわけではないので,依然として不動産の利用(管理や処分)には不都合が生じます。また、共有不動産全体を売却して,その売却代金を全員で分け合うより,金額がかなり下がってしまうことが通常です。

共有状態の解消を目指す方へ

日比谷ステーション法律事務所では、共有状態の解消に向けて依頼者の利益のために最善を尽くします。
共有物分割協議、共有物分割請求訴訟のいずれがよいのか、また、どのような主張・立証をすれば裁判上最も有利になるのかも含めて総合的に検討した上で対応いたしますので、お気軽にご相談ください。 03-5293-1775